茶托

幼い頃、お客様に「お父さんのお仕事って綺麗で素晴らしいね」とよく言われました。
出来上がった作品は綺麗だったけれど、実際に作っている現場と言えば、手や服は泥だらけだし、両親の手や服にはいつも漆が付いていました。幼い私は、制作している現場の方がイメージに強く、
「皆んな綺麗って言うけど、そうだろうか」と思った事を覚えています。
父が亡くなる前に入院した時も爪の間に漆が残っていて、どちらかと言えば見た目は汚い。直前まで仕事をしていたんだなーと思って父の手を見つめて握りました。

贅沢な話かもしれませんが、
生まれた環境にずっと螺鈿が当たり前に生活の中にあったせいか、改めて「綺麗だ」と認識する事がこの仕事に携わって暫くするまで持っていなかったなぁと思います。

先日の阪急展でも感じましたが、私にとっては特別なモノでない螺鈿も、お客様から、「螺鈿が大好きなんです。でも身近で見る機会もなかった。こんな風に生活に取り入れられる螺鈿があるなんてとても嬉しいです」とお声を頂くと、「そうか、螺鈿って皆さんにとっては身近ではないんだなぁ。」と改めて思います。

作品を買って下さった方々が、
どんな風に使って下さっているのかを、最近ではsnsを通して見る事が出来ます。
皆さん、素敵に使って下さっていて有り難くて嬉しいです。
有難うございます。

そして私も、使っている姿を見せたくなりました笑
なので、時々写真をあげてみようと思います。
ただの自己満足です。

螺鈿とガラスの相性はとても良いです。
今年我が家で採れた梅とシナモンなどのスパイスで作ったシロップを最近買ってハマっているソーダ水メーカーで梅ジュース。